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ダーリングハーバー・オーソリティー
資産開発部長ダイアナ・タルティー

平成8年度 日豪共同研究プログラム

概要報告

オーストラリアと日本には、海、海岸、ウォーターフロントに関して多くの共通点がある。
また、オーストラリアと日本の間には、両国のウォーターフロント開発を比較・評価するとき多くの違いがある。
訪問した港で気付いたことは、日々の商業活動以外に、地域のインフラを提供するという港の重要な役割についてであった。
これは、港湾当局が多くの港で商業活動のみを重視する傾向を強めているオーストラリアの現状とは対照的である。港湾活動には使用しない余分な土地は、他の行政当局に移譲され、再生・再開発に用いられている。
訪れた日本の開発とオーストラリアのウォーターフロント開発との主な共通問題は、次の通りである。
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はとんどのウォーターフロント開発に財政的フィージビリティーがないのは、プロジェクトのごく初期に護岸、防波堤等のインフラ整備に多額の経費を要するためである。この支出は、鉛のおもりのようにプロジェクトの足かせとなる。
しかし、ウォーターフロントの開発が、日本とオーストラリアの各地に重要な彩りと文化を付加したのは確かである。
このようなプロジェクトに対して何らかの形で助成金を与える必要があることを最初から認識することが重要である。このことは日本の港湾当局も認識し是認しているようである。オーストラリアではこうした認識は偶発的なものに過ぎず、いくつかのウォーターフロント開発が失敗したかまたは困難な状況に陥っている。

 

 

 

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